第1回プログラミング技能・情報デザイン(Webページ)の報告

このたび令和6年度7月試験より、新たに実施いたしました第1回プログラミング技能検定試験・情報デザイン検定試験(Webページ)を無事終えることができました。
当協会では初めてのオンライン試験の導入となりましたが、お申し込みから答案データの送信まで、先生方のご理解や多大なご協力もいただきながら、トラブルやお問い合わせ等の数は想定より少なく、ほとんどの試験会場校において問題なくスムーズに試験を終えていただきました。
初回試験の受験者数といたしましては、試験実施の発表から短い期間ではありながら想定を大きく上回る結果となり、また試験会場校ではない学校からのお問い合わせも多く、関心の高まりを感じております。


日本情報処理検定協会 検定委員長 河本 祥二



【試験結果報告】

今回の試験における合格率・講評は以下のとおりです。


令和6年7月検定申込人数および合格率

第1回プログラミング技能検定

申込者数 合格率
1級 890 77.1%
2級 561 86.1%
3級 1,452 92.0%
4級 297 91.9%
合計 3,200
 

第1回情報デザイン検定(Webページ)

申込者数 合格率
1級 916 87.0%
2級 693 83.6%
3級 835 94.5%
4級 181 96.3%
合計 2,625


どちらの試験も、受験者の多くが良好な結果を残し、3か月という限られた準備期間においても学習の効果が十分に実証されたと考えます。
特に、ブロック形式を採用した構造学習、オンラインアプリを活用した試験形式が、受験者の学習に対するモチベーションを維持しながら理解を深め、楽しく効率の良い学習を行えるツールとして評価されました。

プログラミング技能検定試験では、フローチャートを読み取り、正しくプログラムを組み立てるというプログラミングにおいて不可欠な「アルゴリズムの基本構造の理解」を重要視した試験基準となっており、その部分が合否を大きく左右する試験ではありますが、合格率は大変良い結果となりました。 不合格となってしまった答案においては、アルゴリズムの基本構造の理解不足が要因と考えられますが、どの答案も全くできていない答案はほとんど無く、先生方の少しの補足指導で十分合格となるであろう内容でした。

情報デザイン検定試験(Webページ)では、合格率は全級を通して高い結果となっていますが、100点満点は多くなく、改行やファイルパスの設定ミスなどの細かなミスが散見されました。 不合格となってしまった答案においては、幾つかのタグに対する知識が不足しており、それが複数箇所同じミスを繰り返し、その蓄積で不合格になっている答案が多く見受けられました。

いずれの試験においても、解答の途中や完成時にプレビューで動作や表示を確認することが鍵となってきます。解答するうえでの知識はもちろんですが、実際の結果を確認し、 正しくない場合にはその原因を探して修正するという「問題を解決する能力」が重要となってきます。今回の結果から自然とその思考になれているのではないかと感じました。


【先生方からのご意見・ご感想まとめ】

本試験を受験した試験会場校から寄せられたご意見やご感想をご紹介します。

<オンラインアプリ・試験管理システム>

・オンラインアプリのため、1人1台配布されている端末で自宅での学習も可能で、模擬問題集を使って生徒が自発的に学習を進めることができた。
・試験実施から答案の送信に至るまで、一括で管理できる試験管理システムはとても便利で他の試験にも適用してほしいと思った。
・試験中の通信状況に不安(アクセスが集中するとインターネットがつながりにくくなる)があったため、級ごとに日にちをずらして実施した。問題なく終えることができた。
・今回は教員が受験し、次回以降生徒の受験を検討している。実際に自分で受けてみて理解しやすいと感じ、 さらにこれであれば全員の足並みを揃えた授業展開も可能だと感じた。教員自身の理解が足りていない部分も明確になったように思う。
・ブロックを使用したプログラミングについては、当初懐疑的な部分もあったが、実際に行ってみると、本来学ぶべきアルゴリズムの部分に集中でき、効率よく指導ができた。
・分からない点は協会へ問い合わせるとすぐに答えてくれたので、非常に助かった。


<取り組みについて>

・1問のみ一緒に解答し、その後は各自で問題集を解答する流れで授業を進めたが、自分の組み立てた結果がすぐに確認できるため、手応えがあるのか、 どんどん進めていく生徒がほとんどであった。もっと問題が解きたいと言われたので、問題数を増やしてほしい。
・指導者が想像していたより生徒の理解、操作能力が伸びたように感じる。何より楽しそうな姿が印象に残っている。生徒同士で教え合う場面も多かった。
・苦手な子と得意な子の差が開きやすいため、足並みを揃える・学習レベルを図るには最適であった。意欲向上には非常に役立っている。
・不合格になってしまった生徒が非常に悔しがっており、再挑戦したいと言っていた。
動画は活用しているが、補助資料がもっとあると嬉しい。



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教育現場における情報教育の充実に向け、ぜひご活用いただければ幸いです。
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